作業療法治療学|作業療法士国家試験問題|201問〜220問

第52回国家試験 午前19

7歳の男児。幼児期から落ち着きがなく、他の子供から遊具を取り上げる、列に並べない、座って待てないことが多かった。小学校入学後も、周囲の生徒の文房具を勝手に使う、課題に集中せず席を離れるなどが頻繁にみられていた。自宅でも落ち着きがなく、母親が注意すると興奮する状況であった。この男児について作業療法士が担当教員から相談を受けることになった。
担当教員への助言内容として適切なのはどれか。

第49回国家試験 午前20

38歳の女性。1年前から夫が単身赴任。中学2年生の息子のことで心労が重なっていた。1か月前から眠れなくなり食欲も低下した。その後、気分が落ちこみ口数が減り、もともと好きであったテレビドラマも楽しめなくなった。母として妻としての自分を責め、涙をこぼすようになり、夫に付き添われ精神科を受診し、入院となった。患者は「料理の作り方が分からなくなりました」と訴えた。
薬物療法と休息によって症状に軽快傾向がみられた。入院7日目に作業療法が処方された。
導入時の作業種目で適切なのはどれか。

第49回国家試験 午前11

40歳の女性。筋萎縮性側索硬化症。上肢筋力はMMTで近位筋4、遠位筋3である。下肢は内反尖足位であるが歩行可能。最近、手指の疲労があり食事がしにくくなったと訴えている。
この患者の食事での対応で適切なのはどれか。

第50回国家試験 午後33

引き寄せ締結法(tension band wiring)により手術直後から骨折部の運動が開始できるのはどれか。

第58回国家試験 午後32

脳卒中片麻痺の上肢に対する機能回復訓練の課題内容で適切なのはどれか。

第53回国家試験 午前31

顔面と上下肢に感覚脱失を呈する脳卒中片麻痺の患者に対する生活指導で適切なのはどれか。

第50回国家試験 午前13

62歳の男性。閉塞性動脈硬化症。著しい感染を伴った下肢壊疽に対して大腿切断術が施行され短断端となった。糖尿病性末梢神経障害を合併している。
この患者の術直後の断端管理で適切なのはどれか。2つ選べ。

第55回国家試験 午前11

51歳の男性。仕事中に3mの高さから転落し、外傷性脳損傷を生じ入院した。受傷2週後から作業療法を開始した。3か月が経過し運動麻痺はみられなかったが、日付がわからない、1日のスケジュールを理解できない、感情のコントロールが難しい、複雑な作業は混乱してしまうなどの状態が続いた。
作業療法で適切なのはどれか。

第54回国家試験 午後20

61歳の男性。BMI 27.5。前頭葉および側頭葉に著明な萎縮を認めて入院加療中。発語は発症前より減少しているが、エピソード記憶や手続き記憶は比較的残存している。自分の昼食を食べ終えた後も他人の食事や配膳車の残飯を勝手に取って食べる行為があり、取り戻そうとすると激しく怒り出す。午後の集団体操プログラムではすぐに立ち去ろうとする一方、カラオケには興味を示し、集中して数曲を歌う。
食行動に対する作業療法士の対応で最も適切なのはどれか。

第52回国家試験 午前32

右半球損傷による全般性注意障害の片麻痺患者に対する初期の基本動作支援について正しいのはどれか。

第55回国家試験 午後9

30歳の女性。上腕切断標準断端。上腕義手は差し込み式ソケット、8字ハーネス、複式コントロールケーブルシステム、随意開き式能動フックで構成されている。適合判定の際、肘90°屈曲位で手先具が完全には開かなかった。
原因として考えられるのはどれか。

第53回国家試験 午後15

39歳の男性。アルコール依存症。前回退院後に連続飲酒状態となり、妻からの依頼で2回目の入院となった。入院の際、妻からお酒をやめないと離婚すると告げられた。離脱症状が治るのを待って作業療法が開始された。用意されたプログラムには自ら欠かさず参加し、特に運動プログラムでは休むことなく体を動かしていた。妻には「飲酒による問題はもう起こさないので大丈夫」と話している。
この患者に対する作業療法士の対応として最も適切なのはどれか。

第58回国家試験 午前31

慢性疼痛を有する患者のリハビリテーション治療で最も適切なのはどれか。

第56回国家試験 午後46

正しい日時や場所などの情報を繰り返し提示する認知症患者への介入法はどれか。

第58回国家試験 午後44

疾患と治療の組合せで正しいのはどれか。2つ選べ。

第57回国家試験 午前47

パニック障害に対する作業療法導入初期の作業療法士の対応で適切なのはどれか。

第48回国家試験 午前31

能動義手の手先具操作で電動義手より困難なのはどれか。

第57回国家試験 午前8

25歳の女性。交通事故による外傷性脳損傷(右前頭葉)。職場復帰を希望している。WAIS-Ⅲでは言語性IQが76、動作性IQが106、全検査IQが89。RBMTが19点、TMT-Aが81秒、TMT-Bが90秒、BADSが104点、FIMが120点。対人交流は良好である。2か月後の事務職への職場復帰を目的とした練習として適切なのはどれか。

第56回国家試験 午後11

71歳の女性。独居。臥床傾向となり、訪問作業療法が依頼された。畳の上に布団を敷いて就寝しており、床からの立ち上がりは台につかまり実施していた。セルフケアは時間がかかるが実施可能である。家事は簡単な炊事を行い、洗濯を時々行う程度であった。
生活機能の拡大に向けて、作業療法士が行う指導で最も優先されるべきものはどれか。

第52回国家試験 午後43

Alzheimer型認知症患者の自尊心の回復を目指した作業療法の目標で優先すべきなのはどれか。