平成27年度(第50回)作業療法士国家試験問題|午後-19問〜午後0問

第50回国家試験 午後1

はさみ状肢位(scissors position)を示す痙直型両麻痺児の股関節を他動的に外転した姿勢を図に示す。
図1と図2のように股関節外転角度が異なるときに影響した筋はどれか。

第50回国家試験 午後2

Danielsらの徒手筋力テスト(段階1と0)で、検査者が触診する位置で正しいのはどれか。2つ選べ。
ただし、すべて検査者の右手で触診をしている。

第50回国家試験 午後3

70代の女性。右利き。脳出血による重度の右片麻痺。長男の家族と同居している。発症後7か月で訪問による作業療法が開始された。初回評価のCOPMの結果を表に示す。
適切なのはどれか。

第50回国家試験 午後4

70歳の女性。右利き。高血圧性脳出血。急性期の頭部CTを下図に示す。
この患者で最も出現しにくいのはどれか。

第50回国家試験 午後5

11歳の男児。Duchenne型筋ジストロフィー。症状が進行し、独歩が困難となり車椅子を導入した。つかまり立ちは可能だが、椅子からの立ち上がりや伝い歩きはできない。床上では座位は安定しており四つ這い移動も可能である。
厚生省筋萎縮症研究班の機能障害度分類でのステージはどれか。

第50回国家試験 午後6

74歳の女性。慢性閉塞性肺疾患。スパイログラムで1秒率は60%であった。胸部エックス線写真を下図に示す。
正しいのはどれか。

第50回国家試験 午後7

74歳の女性。慢性閉塞性肺疾患。スパイログラムで1秒率は60%であった。胸部エックス線写真を下図に示す。
この患者の1回換気量は500mL、予備吸気量は1,700mL、予備呼気量は800mLであった。
1秒量はどれか。

第50回国家試験 午後8

32歳の女性。交通事故による左上腕切断(上腕長30%残存)。上腕能動義手の適合検査で、肘継手を屈曲させたときに手先具が口元に届かなかった。
考えられる原因はどれか。2つ選べ。

第50回国家試験 午後9

32歳の女性。交通事故による左上腕切断(上腕長30%残存)。上腕能動義手の適合検査で、肘継手を屈曲させたときに手先具が口元に届かなかった。
この患者の肘継手として適切なのはどれか。

第50回国家試験 午後10

80代の女性。息子の家族と同居。孫の名前を忘れる、日付がわからない、居眠りする、洗濯や掃除を完了せず放置するなどのエピソードが頻繁にあり受診したところ、Alzheimer型認知症と診断され作業療法の指示が出た。
介入で適切なのはどれか。

第50回国家試験 午後11

座位保持装置の写真を下図に示す。
番号と名称の組合せで正しいのはどれか。

第50回国家試験 午後12

40歳の男性。Guillain-Barré症候群。発症後2週経過。麻痺の進行が止まり、機能回復を目的にベッドサイドでの作業療法が開始された。筋力はMMTで上肢近位筋3、上肢遠位筋2、下肢近位筋2、下肢遠位筋1である。
この時期の作業療法で適切でないのはどれか。

第50回国家試験 午後13

76歳の女性、HDS-R(改訂長谷川式簡易知能評価スケール)が19点のAlzheimer型認知症。グループホームで異食や他の入居者への暴力がみられるようになり、対応困難で精神科病院に入院となった。
この時期の作業療法で優先する目的はどれか。

第50回国家試験 午後14

76歳の女性、HDS-R(改訂長谷川式簡易知能評価スケール)が19点のAlzheimer型認知症。グループホームで異食や他の入居者への暴力がみられるようになり、対応困難で精神科病院に入院となった。
作業療法中にみられる行動障害への対応で適切なのはどれか。

第50回国家試験 午後15

48歳の男性。アルコール依存症。30歳ころから仕事上のストレスにより飲酒量が増えてきた。40歳ころから遅刻や欠勤を繰り返すようになり2年前に会社をやめた。2か月前から連続飲酒状態となったため妻に付き添われて精神科を受診し、入院した。入院後2週経過し、離脱症状が落ち着いたため作業療法が開始された。
この時期の作業療法で適切でないのはどれか。

第50回国家試験 午後16

24歳の女性。高校の授業で教科書を音読する際に声が震えて読めなくなり、それ以降、人前で発表することに恐怖感を抱くようになった。就職後、会議のたびに動悸や手の震え、発汗が生じるようになり、「変だと思われていないだろうか」、「声が出るだろうか」と強い不安を感じるようになった。最近になり「人の視線が怖い」、「会議に出席するのがつらい」と言うようになり、精神科を受診し外来作業療法が開始された。
この患者の障害として適切なのはどれか。

第50回国家試験 午後17

24歳の女性。高校の授業で教科書を音読する際に声が震えて読めなくなり、それ以降、人前で発表することに恐怖感を抱くようになった。就職後、会議のたびに動悸や手の震え、発汗が生じるようになり、「変だと思われていないだろうか」、「声が出るだろうか」と強い不安を感じるようになった。最近になり「人の視線が怖い」、「会議に出席するのがつらい」と言うようになり、精神科を受診し外来作業療法が開始された。
この患者に対する作業療法士の初期の対応で適切なのはどれか。

第50回国家試験 午後18

82歳の女性。認知症。会社員の娘と認知症初期の夫との3人暮らしで、家族に介護されている。患者は興奮すると夫に暴言を吐き、物を投げつけ、不安が強くなると仕事中の娘に十数回電話する状況である。集団を嫌いデイサービスの利用は拒否していたため、訪問作業療法の指示が出た。
まず行うべきなのはどれか。

第50回国家試験 午後19

25歳の男性。統合失調症。大学卒業後、営業職に就いたものの、まもなく発症して入院となった。退院後、就労支援を受けたいという本人の希望があり、現在は配食サービスを行う事業所に通っている。事業所とは雇用契約を交わしており、職業指導員の指導の下に調理と配達業務を担当し、業務以外の悩みについては生活支援員に相談している。
この患者が利用している就労支援サービス事業所として適切なのはどれか。

第50回国家試験 午後20

25歳の男性。Asperger症候群。うつ病を合併していたが最近になり改善した。就労意欲が高まったため就労に向けた評価を実施することになった。
この患者に実施する評価で適切でないのはどれか。