70歳の男性。慢性閉塞性肺疾患による慢性呼吸不全。安静時も酸素吸入が必要である。処方に従って作業療法時に酸素流量を上げ、休息中に下げようとしたところ、呼吸が浅くなり意識障害が出現した。 最も考えられるのはどれか。
正解!
不正解 答え 3
1→呼吸性アルカローシスは過換気症候群にて見られる。CO2の過剰な排出により、PaCO2が低下し酸塩基平行はアルカリ性となる。
2→代謝性アシドーシスでは下痢や腎不全、糖尿病性ケトアシドーシスなどによる重炭酸イオン(HCO₃⁻)の低下から酸塩基平行は酸性に傾く。
3→CO2ナルコーシスは慢性呼吸不全の状態で大量の酸素を投与することで起こる。呼吸不全が続くとCO2濃度に対する感度が鈍くなり、換気はO2濃度の低下のみによって増加する。この状態で多量の酸素投与がされることで喚起は抑制されPaCO2が上昇する。
4→天幕上脳梗塞は大脳半球、側脳室の梗塞である。
5→低血糖症状では冷汗や顔面蒼白、頻脈、動悸などの症状が見られる。重度の低血糖症状では痙攣や昏睡も見られる。