1→前頭側頭型認知症では、刺激に対する反応や欲求が抑えられず、本能のまま行動するようになる。相手に対して遠慮がなくなり、礼儀に欠ける行動をとったり、暴力や痴漢行動、社会性がなくなる。道徳観が低下するため、患者本人には罪悪感がない。そのことから、万引きしても悪びれることはないため、前頭側頭型認知症の特徴である。
2→前頭側頭型認知症では、食事のメニューにこだわり、同じものをいくつも食べたり、盗み食いをしたり、甘いものを過剰に摂るようになることも多くなる。食事や嗜好の変化は前頭側頭型認知症の特徴である。
3→物を盗られたと家族を疑うことは物盗られ妄想であり、アルツハイマー型認知症でみられやすい症状であり、正しい。記憶障害により、お金をしまったこと辞退を忘れてしい、その記憶を補おうとすることから物取られ妄想が引き起こされる。物盗られ妄想に対しては、否定や注意、説得をせずに話を聞くこと、患者の立場や感情に注目し、気持ちに寄り添った対応を行うことが大切である。
4→前頭側頭型認知症では、集中力が低下し、周りの状況を考えずに突然立ち去る、立ち去り行動という症状がある。話の最中にその場を離れたり、診察中に突然診察室を出ていったりする。挨拶もなくふっと去っていく行動は、前頭側頭型認知症の特徴である。
5→前頭側頭型認知症では、周囲で起こっていることに影響されやすくなる。相手の言葉をオウム返しに繰り返したり、動作を真似る、同じ言葉を言い続ける等がある。眼についた文字を次々に読み上げる症状は、前頭側頭型認知症の特徴である。