1→肘プーリーユニットの取り付け位置が不適切だと、義手を装着した際に「肩関節」ではなく「肘関節」の可動域に影響を及ぼす可能性がある。肘継手部にプーリーユニット(滑車)を装着することで、伝達効率が向上し、肩甲胸郭間切断、肩離断、上腕短断端などの高位切断でも適用できるようにする。
2→前腕部(肘継手)の屈曲可動域に影響を及ぼす要因には、ソケットのトリミングだけでなく、以下の要素による可能性が考えられる。 ①前腕ソケットの屈曲側のくりが不十分、②肘継手の調整が不良、③コントロールケーブルシステムの問題。
3→肘の最大屈曲に要する肩関節の屈曲角度は、ケーブルの長さによる不良によって引き起こされる。主な原因としては、次の要素が挙げられる①ハーネスの調整不良、②コントロールケーブルシステムの問題、③肘継手の問題、④断端や肩関節の問題。
4→回旋力に対する安定性は、ハーネスの調整不良ではなく「コントロールケーブルシステムの問題」があげられる。
5→引っ張り荷重(下垂力)に関する安定性は、リテーナーの配置によるものではなく、「コントロールケーブルシステムの問題」が主な要因として挙げられる。ケーブルの経路における問題や余計な摩擦・干渉が伝達を妨げ、その結果、効率が低下する。