1→BPRS(簡易精神症状評価尺度)は、統合失調症患者の薬物療法の効果を簡便に評価できる尺度で、18の評価項目があり、幻覚の評価も可能である。医師または心理学者がBPRSで患者を評価することが多い。
2→CDR(臨床認知症評価法)は、認知症の重症度を評価する。認知機能や生活状況などに関する6つの項目を診察上の所見や家族など周囲の人からの情報に基づいて評価する「観察法」である。評価表に基づいて分類することで認知症の程度だけでなく、特に障害されている機能を把握し、予後の見通しを立てるのに用いられる。
3→FAST(Functional Assessment Staging of Alzheimer’s Disease)はアルツハイマー型認知症の進行度、重症度を評価するためのスケールである。アルツハイマー型認知症の認知機能障害を1(正常)~7(高度)の7段階で評価できる。
4→LASMI(精神障害者社会生活評価尺度)は精神障害のある人の生活障害を包括的に捉えることを目的として開発された尺度である。日常生活、対人関係、労働または課題遂行能力、持続性・安定性、自己認識の5つの項目からなる評価尺度である。過去1ヵ月間の行動について、0~4点の5段階で評価する。
5→PANSS(陽性・陰性症状評価尺度)は、統合失調症症状の30項目について陽性尺度、陰性尺度、総合精神病理尺度を医師が評定する。幻覚も評価項目に含まれる。