第57回作業療法士国家試験 午後18

1→暴力の内省を促す優先度は低い。知的障害の患者は、暴力や問題行動について、自分や他者の感情や意図を理解することが困難である。内省や反省を求めるよりも、暴力や問題行動の発生要因を分析し、家族も含めて支援策を考えることが重要。

2→対人技能の訓練を行うことはこの患者に対して優先すべき対応であるため正しい。本症例は、「接客態度が悪い」と注意されたことをきっかけに仕事に行けなくなっている。引きこもりになって、本人・家族とも復職を希望している。知的障害は、状況の判断能力が低く、他者の発言を悪く受け取るなどがあり、対人技能が低下しているが、本人に分かるよう説明することが重要である。他者からの発言を上手に受け取ることができるようにサポートしていく。

3→注意力を高める作業を行う優先度は低い。本症例は、現状注意力の問題点は読み取れないためである。

4→てんかんの疾病教育を行う優先度は低い。現状てんかんの問題点は問題文から読み取れない。

5→運動能力を高めるためのスポーツ活動を行う優先度は低い。まずは復職に視点をあてて考えていく。