1→PTSDの支援方法では、外傷体験を安心できる状況で想起させてその恐怖に慣れさせるとともに、出来事の記憶の中には様々な要素があることに気づかせ、世界がすべて危険であるとか自分は無力であると信じる必要はないというように、認知の再構成を促すことが重要である。体験に伴う認知の再構成を促すことは適切である。
2→集団の中で体験を語ることを避けさせるのは適切ではない。同じような体験をした人と一緒であれば、外傷体験も話しやすくなり、「自分だけが悩んでいるのではない」と前向きにとらえることができるようになる。
3→トラウマ体験を想起させないようにするのは適切ではない。一人きりで体験を思い出すのではなく、治療者やグループでトラウマ体験を回想することで、不安を感じても乗り越えることができるようにする。
4→集中力を高めることは、PTSDの治療とあまり関係がないため、巧緻性を必要とする作業を用いて集中を促すのは不適切である。
5→フラッシュバックは短期間で治まる可能性が高いことを説明するのは適切ではない。回復には数カ月かかることが多いので、安易に期待感をあおらないのがよい。