1→移乗動作の誤りを繰り返し修正するのは困難である。持続性注意障害を伴うため、注意を一定の状態に維持することができず誤りを繰り返すことが多くためである。
2→杖歩行は複数人とすれ違う環境から開始するのは困難である。持続性注意障害により注意を一定の状態に維持することができないためである。注意が散漫にならないように、複雑な環境に置かない工夫が必要である。
3→全般性注意障害では、①持続性、②選択性、③転導(換)性、④多方向性、⑥容量性の5つが全般的に障害されている状態である。作業時には余計な妨害刺激(外乱)が入らないように配慮する。車椅子駆動練習は外乱の少ない環境から開始するのは正しい。
4→寝返りにおける性急な動作を口頭指示で修正するのは困難である。転導(換) 性注意の障害により、特定の対象に注意を保ちつつ、他の刺激に注意を向けることが難しいため、寝返り動作中に指示を理解することができないためである。
5→起き上がり動作を一連の動作として一度に口頭で指導するのは困難である。多くの情報を一度に覚えられないためである。一動作ずつ区切って指導するのが望ましい。