24歳の男性。受傷後3か月の頸髄完全損傷。Zancolliの四肢麻痺上肢機能分類はC6B1。手関節の可動域制限はない。 把持動作獲得のための装具として適切なのはどれか。
正解!
不正解 答え 1
1→図1はランチョ型把持装具である。C6レベルでは、手指の把持・離し動作を行うために手関節駆動式把持装具が適応となる。ランチョ型把持装具の他に、RIC型把持装具、エンゲン型把持装具等がある。本症例の把持動作獲得のための装具として適切である。
2→図2はパネル型カックアップスプリントである。主に撓骨神経麻痺などによる下垂手に対して、手関節を背屈位に保持する装具であることから、症例には不適切である。
3→図3はナックルベンダーである。主に尺骨神経麻痺高位型などによりMP関節伸展拘縮がある場合に、MP関節を屈曲位に矯正保持し鷲手を予防する装具である。症例には不適切である。
4→図4は対立装具である。主に正中神経麻痺による猿手などに対して、手関節を固定せず母指を他の指と対立位に保持する装具である。症例には不適切である。
5→図5は虫様筋カフである。主に尺骨神経麻痺低位型の鉤爪指変形(手内在筋麻痺)などに対して、MP関節の過伸展を防止するための装具である。症例には不適応である。