第51回作業療法士国家試験 午前7

1→筋再教育訓練とは、麻痺側に対して随意運動の回復を目的とした訓練である。症例は発症7日、Brunnstrom法ステージⅠと、急性期の弛緩性片麻痺の状態である。この時期には、肘の伸展の再強化を含めた筋再教育訓練が有効だとされているため、正しい。

2→症例は、右利きで弛緩性右片麻痺があり、利き手交換は必要ではあるが、利き手交換は非利き手の左手に行うものであり、右上肢に行う治療としては不適切である。また、利き手交換を急性期に行うのは時期尚早であり、回復段階にあるため必要かどうかの判断はまだ出来ない。

3→間欠的機械圧迫とは浮腫に対して行われる手技である。症例は、浮腫がみられていないため、不適切である。

4→渦流浴とは、疼痛に対して行われる温熱療法である。症例は、疼痛の訴えはないため、この時期右上肢に行うこととしては不適切である。

5→パンケーキ型装具は、脳血管障害で手指の麻痺による変形を矯正する装具である。症例は、弛緩性麻痺の段階であり、痙縮はみられていないため、この時期に右上肢に行うこととしては不適切である。