70歳の男性。急性心筋梗塞を発症した。心電図を下図に示す。 所見として考えられるのはどれか。2つ選べ。
正解!
不正解 答え 2・4
1→今回の心電図では、PQ延長間隔は、一定である。
2→心筋梗塞は、心電図ではT波の増高が最も早くみられ、時間の経過と共にST上昇→異常Q波→冠性T波が見られるようになる。ST上昇は、QRS波とT波の間のSTと呼ばれる部分が高くなる波形であり心筋に血液を流す血管が塞がっていることを示すが、今回の心電図V₁~V₄でST上昇が見られる。
3→冠性T波は、T波に興奮が見られずへこんだように見える波形であり心筋虚血の状態を示す。発症後1~4週間以降にみられる。今回の心電図では見られない。
4→異常Q波は、Q波の深さが著しく大きくなる波形であり強い心筋障害が起こっていること示すが、今回の心電図V₁~V₃に異常Q波が見られる。異常Q波は、回復してもしばらく観察され続ける。
5→今回の心電図では、心室期外収縮はみられない。