30代前半の男性。システムエンジニア。自転車走行中に自動車とぶつかり、外傷性脳損傷を生じ入院となった。作業療法は受傷後20日目から開始。麻痺はみられない。病棟では、食事、更衣、整容、排泄などは自立しているが、トイレや病室の場所が覚えられない、今日の日付が分からない、担当者の顔は分かっているが名前が覚えられない、などがみられた。
このような症状がある時期に適切な作業療法はどれか。
1→設問から、食事、更衣、整容、排泄など(ADL)は自立しているとあり、失行は無いと考えられる。遂行機能障害等の記載も無い為、調理訓練の必要性は低い。
2→設問から、記憶障害と見当識障害があると判断できる。日記を書くことで、記憶を補助し、一日の行動を思い出す手がかりとなる。また、想起する事で記憶の訓練になる。
3→設問から患者は記憶障害と見当識障害が顕著であり、買い物訓練は難易度が高く、患者の混乱を招く恐れがある為現段階では必要性は低い。
4→設問から患者は記憶障害と見当識障害が顕著であり、職業前訓練は難易度が高く、患者の混乱を招く恐れがある為現段階では必要性は低い。
5→設問から患者は記憶障害と見当識障害が顕著であり、電車乗車訓練は難易度が高く、患者の混乱を招く恐れがある為現段階では必要性は低い。