1→うつ病の急性期では、全ての社会的責任をはずし、今の状態は病気の一状態であることを告げて病気の自覚をもたせ、特にうつ病相では生活上の重要な決定はさせてはいけない。重要事項の処理を勧めることは、不適切である。
2→うつ病の初期は、躁病相、うつ病相ともに病気であるという自覚を持ち、休養し治療に専念することを十分了解させることが必要とされている。「うつ病の診断であることを説明する」は、対応として正しい。
3→うつ病では、初期と回復期には希死念慮がみられることが多く、自殺の防止が最も肝要となることから、希死念慮の確認は必要である。完全に回復するまでは、自殺の防止に注意を怠らない。さりげなく絶えず患者の言動や持ち物に気を配り、観察をする。入院直後と軽快しかけたときに自殺防止への注意が特に必要である。
4→うつ病患者で、不安苦悶が極めて強く、自殺の危険性が高い場合は、電気ショック療法として修正型電気けいれん療法を用いることがある。
5→器質性疾患が原因のうつ病の場合でも、必要に応じで抗うつ剤や抗不安薬、睡眠剤での薬物療法を行う。