1→Zancolliの四肢麻痺上肢機能分類C5Aは、上腕二頭筋がMMT3~5、腕橈骨筋がMMT0~2であり、上腕二頭筋や上腕筋は残存しているが、腕橈骨筋が低下または消失している状態である。本症例は写真から肘関節屈曲が可能なことから、C5Aは不適切である。
2→Zancolliの四肢麻痺上肢機能分類C6Aは、上腕二頭筋がMMT3~5、腕橈骨筋がMMT3~5、長短橈側手根伸筋がMMT2-~3であり、長・短橈側手根伸筋は残存しているが、手関節背屈が低下している状態である。本症例は写真から、手関節背屈が低下しており、手指屈曲はテノデーシス作用(手関節背屈で手指屈曲する)を使用して把持を行っていることから、正しい。
3→Zancolliの四肢麻痺上肢機能分類C6B2は、上腕二頭筋がMMT3~5、腕橈骨筋がMMT3~5、長短橈側手根伸筋がMMT3+~5、円回内筋がMMT3~5であり、長・短橈側手根伸筋や円回内筋が残存している状態である。本症例は写真から、強い手関節背屈や円回内筋の働きは認めないことから、C6B2は不適切である。
4→Zancolliの四肢麻痺上肢機能分類C7Aは、Ⅳ指・Ⅴ指伸筋群がMMT3~5であり、総指伸筋、小指伸筋、尺側手根伸筋が残存しており、尺側指完全伸展が可能な状態である。
5→Zancolliの四肢麻痺上肢機能分類C8Bは、示指伸筋、長母指伸筋、深指屈筋、尺側手根屈筋が残存しており、全指完全屈曲が可能な状態である。