1→CDRとは、認知症の重症度を評価する検査である。認知機能や生活状況などに関する6つの項目(記憶、見当識、判断力・問題解決、社会適応、家庭状況・興味関心、介護状況)を、所見や家族からの情報に基づいて評価する。「健康」な状態から「重度認知症」まで5つの段階に分類される。問題文はCDRで正しい。
2→FASTとは、アルツハイマー型認知症の病状について、生活機能の面からステージ別に分類した評価尺度である。正常とみられるステージ1から高度のアルツハイマー型認知症であるステージ7まで、7段階に分かれている。
3→HDS-Rとは、口頭質問により行われる認知症の簡単なスクリーニング検査である。
4→WMS-Ⅲとは、総合的な記憶検査である。言語を使った問題と図形を使った問題で構成された13の検査項目がある。「言語的記憶」「視覚性記憶」「注意/集中力」「遅延再生」を算出できる評価法である。
5→NMスケールとは、認知症の重症度を判定する検査である。意思疎通を必要とせず、患者の日常生活における行動観察で評価を行う。「家事・身辺整理」「関心・意欲・交流」「会話」「記銘・記憶」「見当識」の5項目に対して、行動を7段階で評価して得点化する。