24歳の女性。高校生のころ、授業で教科書を音読する際に声が震えて読めなくなり、それ以降、人前で発表することに恐怖感を抱くようになった。就職後、会議のたびに動悸や手の震え、発汗が生じるようになり「変だと思われていないだろうか」、「声が出るだろうか」と強い不安を感じるようになった。最近になり「人の視線が怖い」、「会議に出席するのがつらい」と言うようになり、精神科を受診し外来作業療法が開始された。
この患者の障害として適切なのはどれか。
1→本疾患は、他者との対人場面において過剰な不安や緊張があり、動悸、手の震え、発汗といった身体症状が出現するため、正しい。
2→全般性不安障害は慢性的に漠然とした不安を抱えている疾患であるため、症例の症状とは一致しない。
3→突然激しい動悸が起こり、胸痛、発汗、死ぬかもしれないという恐怖を伴うパニック発作を繰り返す疾患であるため、症例の症状とは一致しない。
4→1時間半以上手を洗い続けるなど、本人がおかしいと感じていても強い不安が頭から離れず、行動を辞めることができないという疾患であるため、本症例とは一致しない。
5→検査などでは明らかな所見がないにもかかわらず、原因不明の身体症状が何年も継続している状態。