1→Frenkel体操は、脊髄性失調に有効である。Frenkel体操は、Frenkel体操は、視覚によるフィードバックを利用して運動機能を改善する運動療法の一種であり、脊髄小脳変性症などの運動失調に対して有効であるとされる。
2→肩関節周囲炎の炎症期に適用される運動で、肩関節回旋筋腱板の強化や肩関節可動域拡大を目的とする。患側の手に1~1.5㎏の重錘を持って、振り子運動を実施する。なお、腰痛症には、Williams体操などが有効である。
3→DeLormeの漸増抵抗運動(PRE)は、筋力増強訓練に用いる。DeLormeの漸増抵抗運動 (PRE) は、まず、10RMの1/2負荷で10回の運動を行う。次に、10RMの3/4負荷で10回の運動を行う。最後に、10RMで10回の運動を行う。この一連の運動を3セット繰り返す。なお、痙縮に対しては、TENS(経皮的電気刺激法)や寒冷療法などが有効である。
4→Williams体操は、腰痛症に対して腰部の負担を軽減するために用いられる。Williams体操は、腹筋、大殿筋、ハムストリングスを強化し、背筋群をストレッチすることで、腰部の安定性と柔軟性を高めるものである。閉塞性動脈硬化症は、血管が狭くなったり詰まったりすることで、血液が十分に流れなくなり(虚血)、組織や臓器に損傷を与える病気である。この病気の治療法の一つがBuerger-AIIen(バージャー・アレン)体操で、下肢を上げたり下げたりする運動で、血液の循環を改善し、側副血行路の発達を促す。
5→ミラーセラピーは、幻肢痛の治療法として知られているが、脳卒中による麻痺や複合性局所性疼痛症候群、腕神経叢引き抜き損傷などの症状にも効果があるという研究がある。ミラーセラピーとは、鏡を使って運動の視覚的なフィードバックを提供する方法である。鏡を両肢の間に置き、健側肢の動きを鏡に映す。すると、鏡に隠れた患側肢の位置に健側肢の鏡像が重なり、患側肢が正常に動いているように見える。このようにして、患側肢の感覚や運動を改善することができる。