1→膝関節90°屈曲位等尺性伸展筋力の20kgfは転倒リスクはあるが、他の選択肢に転倒リスクがより高いものがある。カットオフ値は1.2Nm/kgである。仮に、体重60kgと単位をkgfとすると、約7.3kgfに換算される。膝関節90°屈曲位等尺性伸展筋力はハンドヘルドダイナモメーターで測定される。
2→(TUG)Timed Up and Go Testは、椅子から3mはなれたところにコーンなどを置き、被検者が椅子から立ち上がりコーンを回って再び椅子に戻るまでの時間を測定する。TUG の20秒は、選択肢の中から転倒リスクが最も高い。TUGのカットオフ値は13.5秒である。TUGの時間は、延長すればするほど、転倒のリスクが高まる
3→Berg Balance Scale(BBS)の23点より他の選択肢に転倒リスクが高いものがある。カットオフ値は、①良好なバランス能力(41~56点)、②許容範囲のバランス能力(21~40点)、③バランス障害あり(0~20点)と評価する。Berg Balance Scale(BBS)の23点は、許容範囲のバランス能力である。
4→片脚立位テスト(開眼)の60秒より他の選択肢に転倒リスクが高いものがある。カットオフ値は、1.開眼片脚立位では「15秒未満」で運動器不安定症のリスクが高まる。2.閉眼片脚立位では「5秒以下」、開眼片脚立位では「20秒以下」で転倒リスクが高まる。年齢別のカットオフ値は、40歳以上は180秒。60歳代は70秒。80歳代は10秒。
5→Functional reach testの30cmより他の選択肢に転倒リスクが高いものがある。カットオフ値は、低くなるほど転倒リスクが高くなる。30cmまでバランスが保てていれば転倒のリスクは低い。脳卒中片麻痺は15cm未満、虚弱高齢者の場合は18.5cm未満、Parkinson病は31cm未満など疾患によってカットオフ値は異なる。