1→血液検査は特異度が高いとは一概に言えない。そもそも、何の検査と比較して特異度が高い・低いを求めているかあいまいな問題である。特異度とは、疾病を有さないものを正しく疾病なしと診断する確率である。
2→感度が高いと見落としが少ないため間違い。感度とは、疾病を有するものを正しく疾病ありと診断する確率をいう。
3→特異度が高いと過剰診断が少ない。なぜなら、疾病を有さないものを正しく疾病なしと診断する確率(特異度)が高いと、そもそも診断ができないため。過剰診断とは、病気の進行や死亡に影響を与えないような疾患を、病気であると判断してしまうこと。例えば、がん検診では、がんの早期発見と治療が、がんによる死亡を減らすことが期待されるが、すべてのがんが進行して致命的になるわけではない。一部のがんは、成長速度が非常に遅かったり、他の原因で死亡する前に発見されたり、高齢者や重症の合併症を持つ人に発生したりする場合もある。がんを治療することは、受診者にとって無駄な負担やリスクをもたらす可能性があり、このような疾患を診断することは、過剰診断として問題視される。
4→信頼区間が広いということは、再現性が高いということではない。むしろ「低い」と言える。95%信頼区間とは、母平均がその範囲に含まれる確率が95%であるという意味であり、信頼区間が1を含んでしまう場合、母集団でのオッズ比は、2つの練習に差がない・2つの練習のどちらかが有利(2パターン)の3つの可能性を示す。これは、研究結果が信頼できないことを意味している。
5→エックス線による肺がんの発見は、感度の高い検査とは言えない。その理由は、肺がん検診は、①胸部エックス線検査と②喀痰細胞診の2つの検査を組み合わせて実施されるからである。さらに、方法や計算式によって大きく異なりますが、胸部X線検査の感度(肺がんが存在する場合に陽性と判定される確率)は63~88%、特異度は95~99%というデータもある。