56歳の男性。大工で上肢をよく使用する。3年前から左手の感覚障害と筋力低下を自覚していた。左手の写真を下図に示す。 図に示す装具で、この患者に必要なのはどれか。
正解!
不正解 答え 2
1→図①は、Rancho型短対立装具である。長対立装具の前腕部、手の関節部分を除いた装具で、母指を対立位に保持する働きを持つ。
2→本症例は左手の感覚障害と筋力低下を自覚しており、写真からは小指と薬指を伸ばすことができないなどの特徴がみられる。その為尺骨神経麻痺と考えられる。図②は、虫様筋カフであり、MP関節屈曲位に保持する働きを持つ。本症例に必要である。
3→図③は、肘関節装具である。肘関節の拘縮や筋力低下、肘関節の不安定性などに対して使用される。
4→図④は、逆ナックルベンダー(MP伸展補助装具)である。MP関節を伸展位に適正保持する働きを持つ。
5→図⑤は、コックアップ・スプリントである。手関節を背屈位に保持する働きを持つ。