脳血管障害患者にネット手芸を作業活動として選択した。下から6段目までを作業療法士が手本として見せた後、色を変えて患者が実施した作品の途中経過を下図に示す。 最も考えられる障害はどれか。
正解!
不正解 答え 3
1→観念失行は道具を利用した一連の動作に失敗する症状。使用する道具の認知は行えており、身体機能的にも操作可能な能力は保たれている。
2→拮抗失行では右手で動作をする際、本人の意思に反して左手が動作を阻害する。病巣は脳梁体部後端部である。
3→構成障害では物体の空間的な把握や配置、構成能力が障害される。構成失行とも言われる。病巣は頭頂連合野である。画像は6段目以降からマスにずれが生じておりこれは構成障害の症状である。
4→視覚失認は視覚情報で得られた対象物の認知が障害された状態である。触覚や聴覚など別の受容器から情報を得ることで認知が可能となる。病巣は後頭葉である。
5→ゲルストマン症候群の症状のひとつで、自身の手指の名称が分からなくなる。病巣は左頭頂葉角回である。