82歳の男性。右利き。突然の意識消失のため救急搬入された。入院後意識は回復した。発症後2時間のMRI拡散強調像を下図に示す。 今後この患者に生じる可能性の高い症状はどれか。
正解!
不正解 答え 5
1→観念失行は優位半球の頭頂葉の病変で起こることが多い。観念失行とは、日常使用している物品や道具の一連の操作や説明ができなくなる状態。(例:急須に茶葉を入れて、お湯を注ぐ行為ができなくなるなど)
2→左右失認は優位半球の角回から縁上回という部位の障害によって生じる。
3→運動性失語は優位半球での前頭皮質または前頭頭頂領域(ブローカ野を含む)の障害によって生じる。
4→観念運動失行は優位半球の頭頂葉~前頭葉の障害で生じる。観念運動失行とは、指示や模倣による習慣的な運動の動作の再現ができなくなる状態。(例:敬礼やじゃんけんのグーの動作命令をされても出来ない)
5→画像は、右の頭頂葉皮質下の梗塞であり、その場合対側の左半側空間無視が起こる。