67歳の男性。Parkinson 病、Hoehn& Yahrの重症度分類ステージⅢ。室内は伝い歩きで屋外は歩行車を用いているが、最近、体幹の前屈傾向がみられ時々つまずいて転倒する。
この患者の住環境整備で適切でないのはどれか。
1→問題文の症例は、Hoehn& Yahrの重症度分類ステージⅢの「体幹の前傾傾向がみられ、時々つまづいて転倒する」とあり、転倒リスクが高い状態である。歩行時足が上にしっかり上がってないことが考えられるため、自宅環境の段差をできる限り解消し、転倒を予防することが重要であることから、正しい。
2→室内は伝い歩きであることから、自宅内に手すりを設置し、転倒を予防することが重要であることから、正しい。
3→開き戸だと、開け閉めの際に後方に引くことが必要があることから、転倒リスクがある本症例では、バランスを崩しやすい。引き戸を導入することで、転倒を予防することが出来ることから、正しい。
4→床に布団を敷いた生活だと、床からの立ち座り動作の時に転倒リスクが高まることが予想される。Hoehn& Yahrの重症度分類ステージⅢだと、ベッドを導入し転倒を予防することは適切な対応であることから、正しい。
5→転倒リスクの高い本症例に、毛足の長いじゅうたんを自宅に設置することは、不適切である。毛足が長いと、より足がじゅうたんにより引っかかりやすくなり、転倒のリスクがさらに高まる。