1→脱抑制とは、状況に対する反応としての衝動や感情を抑えることが不能になった状態のことである。衝動的な行動をしてしまう、いつもイライラしている、長時間座っていられない、してはいけない行動とわかっていても抑えることが出来ない等がある。主に、前頭葉の損傷でみられる。他、せん妄、躁状態、薬物・アルコール依存症患者でも起きやすい。
2→取り繕い反応とは、様々な問題が起きているにも関わらず、忘れていることを覚えているかのように相手に合わせて振る舞うことである。主にアルツハイマー型認知症でみられる症状である。
3→認知の変動とは、頭がはっきりしているときとそうでない時の差が激しいことである。主にレビー小体型認知症でみられる症状であり、この変動が一日の間や、一週間、または一ヶ月でみられるのが特徴である。
4→肢節運動失行とは、運動麻痺や感覚障害がないにも関わらず、コイン等をうまくつかめなかったり、ボタンを上手にかけられなくなる症状である。左側中心前回、中心後回、上・中前頭回の脚部を含む領域の損傷により起こる。
5→垂直性眼球運動障害は、主に進行性核上性麻痺でみられる症状であり、初期には眼球運動の随意的上下方向運動が遅くなり、ついには下方視ができなくなる。