1→ルールや禁止事項を数多く設定することは、注意力が欠如しているADHD患者には混乱をきたす恐れがあることから、不適切である。ルールや禁止事項は項目を少なく絞り、絵や色で分かりやすく示すことが大切である。
2→ADHD患者は、多動性・衝動性の特徴があり、じっとしていることが出来ず絶えず動いていることから、他者と共同で行う作業を提供することは、不適切である。
3→ADHD患者は、失敗体験を基に動機づけを図ることは不適切である。どちらかといえば、成功体験を得るために、特性(得意・不得意なこと)を理解した上で、苦手分野を補うために生活環境や人間関係等を見直すことが大切である。
4→ADHD患者は、注意欠如、多動性・衝動性の特徴から、思い通りにいかなくて衝動的に癇癪を起こすこともある。その際に、声をかけると刺激になってさらに興奮してしまう。そのため、落ち着ける場所を確保し、そこで過ごせるよう配慮するのが良いとされていることから、正しい。
5→ADHD患者は、どちらかといえば注意力が低下し、注意力散漫状態である。そのため、周囲からの多い刺激は気が散りやすく作業に集中しにくい。周囲からの刺激を遮断する環境調整(耳栓をつける、周りとの間に仕切り板を立てる等)を設定することが大切である。