胸が締めつけられる感じ、死んでしまうのではないかという強い不安、動悸、息苦しさなどが突然起こると訴える患者に対する症状軽減を目的としたプログラムとして最も適切なのはどれか。
1→SST(ソーシャルスキルトレーニング)とは社会生活技能訓練であり、認知行動療法に基づいたリハビリテーション技法のことである。精神に障害を持った人が社会で生活をしていくために、対人関係を良好に維持する技能を身につけ、QOLの向上、ストレス対処や問題解決が出来るスキル(再発防止)を習得する目的で行われる。障害に関わらず全ての人に適応できるが、主に統合失調症で用いられ、本症例のパニック障害に対しては、不適切である。
2→パニック障害に対しては、まず不安や恐怖を取り除くことが重要となることから、散歩のプログラムは不適切である。
3→パニック障害に対しては、まず不安や恐怖を取り除くことが重要となることから、絵画のプログラムは不適切である。
4→パニック障害に対しては、まず不安や恐怖を取り除くことが重要となることから、レクリエーションのプログラムは不適切である。
5→本症例の症状は、典型的なパニック障害である。パニック障害の治療法として、薬物療法と認知行動療法(考え方や行動を変えて不安を和らげる治療法)がある。パニック障害に対して、リラクセーション法(呼吸法、自律訓練法等)を行うことはリラックス効果が高いことから、症状軽減を目的としたプログラムとして適切であると言える。