1→透明文字盤は、筋萎縮性側索硬化症(ALS)患者に主に適応される自助具であるため、片麻痺に対しては不適切である。ALS患者は、四肢麻痺になっても眼球運動障害が起きにくいことから、透明文字盤を使用したコミュニケーション方法を使用することが多い。
2→関節リウマチ患者は、日常生活において、関節の負担を軽減することで疼痛を和らげ、無駄な動作を省きエネルギーを省略化する関節保護が大切となってくる。水道の蛇口をレバー式に変更することで、リウマチ患者の手指・手関節への負担が軽減されるため、適切である。
3→足用吸盤付きブラシは、吸盤で浴室や洗面台のタイルなどに固定し、片手であらゆる身体部位や義歯の洗浄に使用することが出来るフラシである。片手しか使えず、固定がうまく出来ない、片麻痺患者に適応となることから、頸髄完全損傷患者には不適切である。
4→ソックスエイドは、腰や膝・股関節に痛みがあったり、関節拘縮により足元へのリーチが困難な患者が、靴下を履く際に使用する自助具である。主に、関節リウマチや膝・股関節術後で運動制限がある、片麻痺等に適応となることから、アテトーゼ型脳性麻痺患者には、不適切である。
5→万能カフは、頸髄損傷や関節リウマチなどのために、把握する力が低下していたり、痛みでスプーンの細い柄が握れない患者に適応となる。進行性筋ジストロフィーは、近位筋が障害されやすいことからも、万能カフは不適切である。