1→自律訓練法とは、心療内科や精神科等で使用される、一種の自己催眠法である。全身をリラックスさせることが目的であり、記憶障害に対して行うこととして不適切である。
2→回想法とは、認知症患者等に対して、昔懐かしい写真や音楽などに触れさせたり見せたりしながら、昔を回想してもらう方法である。情緒の安定、積極性、活動性、言葉数の増加、集中力の増強を図ることが出来る。失行症に対して行うこととして、不適切である。
3→認知行動療法(CBT)は、認知や行動に働きかけて、ストレスを軽減する心理療法のことである。うつ病、統合失調症、パニック障害、ADHD等の様々な疾患・障害の治療に用いられる。純粋失読に対して行うこととして、不適切である。
4→間隔伸長法とは、情報を保持する時間間隔を少しずつ伸ばして想起させていく方法である。主に記憶障害患者に用いられ、遂行機能障害に対して行うこととして、不適切である。
5→プリズム適応療法(PA療法)とは、視野を右に偏位させるプリズム眼鏡を着用し、上肢の軌道を隠した状態で前方の目標点に対して、リーチ動作を行う方法である。半側空間無視の症状に対して用いられる療法であるため、正しい。半側空間無視患者には、他に視覚探索訓練、無視空間への手がかりの提示を行うことが勧められる。