1→あえて活動の中で「複雑な判断」を本人に求めるようにしないほうがよい。認知症の作業療法は、自信や安心感を取り戻せる、リハビリと感じにくいもの、馴染みの作業(混乱・困惑を防ぐ)ことが望ましい。
2→口頭指示が理解できない場合は、「紙に書いて伝える」のではなく「実際に見せて模倣してもらう」のが良い。前頭側頭型認知症(Pick病)の聴覚への障害は起こらない。
3→参加の拒否に対しては、活動の内容を丁寧に説明する必要はない。認知症患者と接する際には、詳細な説明や理論的な説得をするよりも、患者の気持ちやペースに寄り添って、優しく受け止めてあげることが重要である。
4→常同行動(同じことにこだわり繰り返す)に対しては、別の行動に切り替えるように促す必要はない。常同行動に対しは、ルーティン化療法があり、よい習慣を毎日のスケジュールとしてルーティン化することで生活改善を行うことができる。
5→食べることが止められない場合は食材を見えない場所に移動させるのは正しい。認知症による過食は、一時的な症状である場合が多い。