53歳の男性。うつ病の診断で10年前に精神科通院治療を受けて寛解した。1か月前から抑うつ気分、食思不振、希死念慮があり、入院して抗うつ薬の投与を受けていた。1週前からパラレルの作業療法に参加していたが、本日から他患者に話しかけることが増え、複数の作業療法スタッフに携帯電話番号など個人情報を尋ねてまわるようになった。「食欲も出てきた」と大声を出している。
この時点での作業療法士の対応として最も適切なのはどれか。
1→設問の様子からうつ状態から躁状態に切り替わったと考えられるが、その際に刃物や火を使う計画はリスクが高く適切ではない。
2→その場で作業療法士だけの判断で出入りを制限することは適切ではない。多職種のスタッフと情報を共有し、チームで対応を検討することが必要である。
3→医療従事者と患者との間で個人的なやり取りをすることは適切ではない。特に精神疾患のある患者に対しては、適切な距離を保つことを心がける必要がある。
4→患者に関わっている他のスタッフに情報を報告し共有することは、対応として適切である。患者の対応や今後のプランも含めてチームで協議を重ねることは重要である。
5→設問から現状は本人が自分に自身を持ちすぎている状況になっている中、ポジティブフィードバックを行うことは、更に本人の躁状態を悪化させる可能性があるため、対応として適切ではない。