1→MAL(motor activity log)は、麻痺側上肢の使用頻度と動作の質を、14の動作項目について5段階で、患者へのインタビュー形式により自己評価する。高得点ほど上手に麻痺側上肢をADLに用いていることを示し、合計点は0~5点で32点満点ではない。
2→MASで略される評価法は2つあるが、Modified Ashworth Scaleは、筋緊張の程度を6段階(0、1、1+、2、3、4)に分類して評価するものである。もうひとつは、脳卒中の運動機能評価に用いるmotor Assessment Scale(上肢機能だけでなく座位バランスや歩行なども評価)があるが32点満点ではない。
3→MFT(脳卒中上肢機能検査)は、「上肢の前方挙上」「上肢の側方挙上」「手掌を後頭部へ」などの項目を得点化し(32点満点)、これを100点満点に換算する。
4→SIAS (脳卒中患者の機能評価法)で、上下肢の機能、腱反射、感覚などの評価項目が含まれる。脳卒中の機能障害を定量化するための評価で、9種の機能障害で22項目からなる。各項目3~5点満点で評価される。
5→簡易上肢機能検査である。上肢の動作能力、特に動きの速さを客観的に、簡単かつ短時間(20~30分)に把握するための評価法である。10種類のテストからなり、それぞれ大きさや形の異なる物品を把持して移動させ、一連の動作に要した時間を計測し、所要時間を決められた点数(1~10点)に当てはめて、右手と左手との差を左右別に合計点数を算出する。