30歳の女性。断端長25 %残存の左前腕切断。肘関節が屈曲30°に制限されている。屈曲運動を補い、腹部前面での両手動作を可能にするため能動義手を作製する。ソケットと肘継手の組合せで正しいのはどれか。
1→差し込み式前腕ソケットは、上腕カフなどの懸垂装置を必要とする。倍動肘ヒンジ継手ではない。
2→倍動肘ヒンジ継手は、支柱式の肘継手で、肘関節の可動域が小さく、屈曲が十分でない短断端前腕切断にスプリットソケットと組み合わせて使用する。肘屈曲角を倍に増幅させることができる能動義手である。
3→ノースウエスタン式前腕ソケットは、前腕短断端から長断端の場合に用い、顆上部まで深くソケットに断端を納める自己懸重性前腕ソケットである。十分な肘屈曲ができるよう開口部が広い。極短断端では使用できない。能動単軸肘ヒンジ継手は、ケーブルを引っぱるごとに肘の固定と解除を繰り返す機構の肘ヒンジ継手である。上腕長断端切断・肘関節離断に適応される。
4→ミュンスター式前腕ソケットは、顆上部まで深くソケットに断端を納める懸垂性前腕ソケットである。開口部を狭くして、前腕極短断端~短断端に適応がされる。軟性たわみ式計継手は、前腕中~長断端、手関節離断の場合に適応される。伸びの少ない布テーブなどで裏打ちした革紐またはナイロンモノフィラメントを用いた、たわみやすい肘継手である。
5→能動単軸肘プロック継手は、上腕切断、肩離断、肩甲胸郭間切断の場合に用いる。ロックコントロールケーブルを能動的に操作することで、屈曲角度の固定・解除が随意的に行える。