1→上肢機能障害度分類のレベル8は「机上で体幹の反動を利用し肘伸展を行ったのち、手の運動で水平前方への移動」が可能な状態である。本症例は、手の運動で水平前方への移動ができるため、パソコンのマウスを操作することは自立していると考えられる。
2→スプーンを使って食べるには、「重量なしで利き手を肘関節90°以上屈曲する」ことが必要であり、レベル5以上の状態である。レベル8の本症例にスプーンを使って食べることは自立困難と考えられる。
3→普通型車いすで自走するには、「500g以上の重量を利き手に持って前方90°まで挙上する」ことが必要であり、レベル2以上の状態である。レベル8の本症例に普通型車いすで自走することは困難と考えられる。
4→急須でお茶を注ぐには、「500g以上の重量を利き手に持って前方90°まで挙上する」ことが必要であり、レベル2以上の状態である。レベル8の本症例に急須でお茶を注ぐことは困難と考えられる。
5→Tシャツを脱ぐには、「重量なしで利き手を前方へ直上挙上する」ことが必要であり、レベル3以上の状態である。レベル8の本症例にTシャツを脱ぐことはことは自立困難と考えられる。