1→成人の飲酒者の割合は、女性より男性が多いことから、不適切である。男女差は徐々に狭まっていっている。
2→アルコール依存症とうつ病の合併は頻度が高い。アルコールと自殺も強い関係があり、自殺した人のうち1/3の割合で直前の飲酒が認められている報告がある。アルコール依存症は、自殺のリスクを高めることから、正しい。
3→女性の飲酒習慣の男女差は小さくなってきており、女性の有病率は増加傾向にあることから、不適切である。
4→妊娠中の女性が習慣的に飲酒することで、胎児性アルコール症候群となるリスクが高まることから、正しい。妊娠中の女性が飲酒すると、アルコールは胃腸から吸収されて、血液にはいり、胎児まで到達する。胎児性アルコール症候群は、子どもの精神発達遅滞や先天異常の原因の一つである。
5→未成年者への学校でのアルコール教育は、一次予防であることから、不適切である。一次予防は病気にならない「発生予防」、二次予防は病気をくいとめる「進行予防」、三次予防は病気とともによりよく生きる「再発予防」である。