1→VASは痛みの強さの程度を評価することから、正しい。全く痛くないを「0」、耐え難い最高の痛みを「10」とし、10cmの線上に今の痛みがどの程度なのか、縦線をかいてもらう主観的な評価法である。
2→フェイス・スケール(FRS)は痛みの強さの程度を評価することから、不適切である。泣いた顔や笑った顔などいくつか顔の表情の中から、現在の痛みがどの程度にふさわしい表情を選んでもらう評価法である。VASやNRSは主観的要素が強くイメージが湧きにくいため、FRSは小児や高齢者などに活用しやすいとされている。
3→Abbey pain scaleは言語的に痛みを訴えることができない認知症患者等の痛みについて、医療者が痛みの評価を行えるよう開発された評価法である。質問紙による評価法ではないため、不適切である。
4→NRSは痛みの強さの程度を評価することから、不適切である。VASよりも簡易的に実施することができる。0~10までの11本の縦線があり、VASと同様に全く痛みがない場合は「0」、耐え難い最高の痛みが「10」として、どの程度の痛みがを把握する評価法である。
5→STAS-Jは、①痛みのコントロール②症状が患者に及ぼす影響③患者の不安④家族の不安⑤患者の病状認識⑥家族の病状⑦患者と家族のコミュニケーション⑧医療専門職主観のコミュニケーション⑨患者・家族に対する医療専門職とのコミュニケーションの9項目からなる評価法である。痛みの経過を評価するものではなく、医療者が痛みの強さを判定するために、代理評価を行う評価法であることから、不適切である。