28歳の男性。統合失調症。持続性の幻聴や被害妄想のため、21歳から入退院を繰り返していたが「働きたい」という本人の希望を尊重して、一般就労を目指して支援することになった。作業療法士を含めた多職種によって生活を支援する一方、地域障害者職業センターやハローワークと協力して、マッチングを図りながら24か月を限度に支援を行っている。
この患者が受けている就労支援サービスはどれか。
1→就労移行支援とは、障害者総合支援法に定められた、障害福祉サービスの一つである。障害のある患者が就労に向けたトレーンングを行い、就業に必要な知識やスキルを習得し、就職後も職場に定着出来るようサポートを行う制度のことである。
2→職場適応訓練とは、国の補助を受け県が事業主に委託し、身体障害や知的障害者・精神障害者等の能力に適した作業について実施訓練を行う。それによって職場の環境に適応することを容易ににさせる目的で実施するものであり、訓練終了後はその訓練を行った事業所に雇用してもらうことを目指す制度のことである。
3→リワーク支援とは、主にうつ病等の精神疾患の精神面の不調から休職した患者に対して、職業復帰することを目指す支援のことである。対象として、現在休職しており復職の意思があることであり、本症例が受けている就労支援サービスとして、不適切である。
4→就労継続支援A型とは、障害者が一般企業への就職が不安または困難な場合に、一定の支援がある職場で雇用契約を結んだ上で、就労することが可能な福祉サービスのことである。
5→就労継続支援B型とは、障害者が一般企業への就職が不安または困難な場合に、雇用契約を結ばないで軽作業などの就労訓練を行うことが可能な福祉サービスのことである。1日1時間など障害や体調に合わせて自分のペースで働くことが可能である。