14歳の女子。生来健康で活発であった。6か月前からダイエットを契機に、拒食や過食嘔吐をするようになり、体重が58kg(身長158cm)から41kgまで減少した。心配した母親に連れられて精神科を受診し、入院となった。3週後、体重は47kgを超えて作業療法が開始となったが、部屋にある料理の本をずっと眺めており「したいことに集中できない」と訴えた。
この患者に対する作業療法士の説明として適切なのはどれか。
1→摂食障害の本症例に対して、摂食障害の症状にとらわれず楽しむ時間を提供することや、作業活動を通じて「できること」を増やしていき、他者に認めてもらう体験や自己評価を高める機会を提供することは大切である。「食」に対して直接アプローチするのではなく、気分転換できる作業を探していくことは、作業療法として適切である。
2→摂食障害の本症例に食に対して、現段階で復学に向けた計画を考えていくことは、時期尚早である。まずは、作業療法で軽めの身体的活動を利用し、自分の身体の状態を正確に把握してもらうことが大切である。
3→摂食障害の本症例に食に対して、意識させたりすることは不適切である。
4→摂食障害の本症例に食に対して、否定したり意識させたりすることは不適切である。
5→摂食障害の本症例に身体状態が改善され作業療法が開始となった時、何もせずにゆっくり過ごすことを目標にすること作業療法として適切ではない。