1→下顎呼吸は、全身状態が悪化しているときで死期が近い場合にみられる、努力呼吸の一つである。
2→陥没呼吸とは、息を吸い込むときに胸部の一部が陥没する状態の呼吸である。主に喘息発作で呼吸困難の時にみられる。
3→奇異呼吸とは、左右が対称的な動きではなく、胸部と腹部の動きが同調しておらず、胸郭の一部が他と逆の動きをする呼吸のことである。主に一側の無気肺、気胸、血胸、気道内異物、頸髄損傷、胸郭動揺等でみられる。
4→起座呼吸は、うっ血性左心不全の症状として当てはまることから、正しい。左心不全は、肺循環のうっ血(肺の浮腫)であり、進行すると肺水腫を引き起こし、起坐呼吸(臥位で呼吸困難が増強し、座位あるいは後ろにより掛かると楽になる状態)や心臓喘息(息切れ)を起こす。
5→鼻翼呼吸とは、鼻翼が息を吸う時に膨らむ呼吸方法のことである。主に小児で、中等度あるいは重度の喘息発作で呼吸困難の時にみられることがある。