45歳の男性。統合失調症。自宅で単身生活をしている。精神症状は安定しているが、買い物に行くときを除き自宅に引きこもっている。週3回のヘルパーによる食事のサービスと惣菜による食事摂取をしている。偏食と間食が多く、身長167cm、体重92 kg と肥満である。最近の血液検査の結果、脂質異常症と診断された。
訪問作業療法における健康管理支援として適切なのはどれか。
1→本症例は、現在ヘルパーによる食事のサービスを受けており、自炊を無理に進めることは、より偏食と間食が増える要因となってしまう可能性があるため、作業療法の支援として不適切である。
2→本症例は、現在精神症状は安定しているとあるため、抗精神病薬の変更を主治医に提案することは、作業療法における支援として不適切である。
3→本症例は、精神状態は安定しているとあるため、入院による生活リズムの改善を提案することは、作業療法における支援として不適切である。
4→偏食、間食予防のために、買い物をスタッフが代行することは、外出する機会を妨げてしまうことになり、作業療法における支援として不適切である。
5→本症例は、買い物に行くときを除き自宅に引きこもっており、運動不足と偏食・間食により肥満・脂質異常症となっている状態である。散歩やストレッチなどの運動を取り入れることで、運動不足を解消し肥満や脂質異常症の改善を図ることが出来ると考えられる。また、外出する機会を増やし、引きこもりを防止することは精神的な安定を図ることができる。