48歳の女性。上肢の麻痺を訴え受診した。患者が、手関節と手指を、軽度屈曲位にした状態から伸展しようとしたときの手の写真を下図に示す。 この病態の原因はどれか。
正解!
不正解 答え 4
1→橈骨神経上位麻痺では、手関節の背屈と手指(MP関節)の伸展が困難になり、下垂手になる。
2→Guyon管症候群は、尺骨神経低位麻痺が起こり、かぎ爪指変形(鷲手)を呈する。
3→前骨間神経麻痺では、母指IP関節と示指DIP関節の屈曲が困難となる。母指と示指でOKサインを作るとき、きれいな円にならず、涙のしずくのような形になる。
4→写真から、手関節背屈動作は可能であるが、手指(MP関節)が伸展不可能であることがわかる。よって、橈骨神経麻痺低位型である。後骨間神経麻痺では、手指(MP関節)・母指伸展・外転が不能になり、下垂指となる。また皮膚の感覚障害はみられない。
5→肘部管症候群では、尺骨神経麻痺が起こり、かぎ爪指変形(鷲手)を呈する。