1→BACS-J(統合失調症認知機能簡易評価尺度 日本版)で、運動機能を評価することができる。トークン運動では、100枚のプラスチック製のトークンを両手を使って同時にプラスチックのボトルに入れてもらう検査がある。質問に関して、課題ができない理由「考えられない」、「言葉が出てこない」 と明確に述べているため運動機能障害ではない。
2→注意機能障害では、会話中に周囲の動きや物音に気を取られて、落ち着かなくなり、明確に理由を述べることが難しくなる。課題ができない理由を「考えられない」、「言葉が出てこない」 と明確に述べているため注意機能障害ではない。
3→三宅式記銘力検査で、言語性記憶障害を評価することができる。一対の言業(有関係10対・無関係10対)を聞かせて復唱させ、後に一方の単語を示してその対語を言わせることを各々3回繰り返して行うものである。「い」で始まる単語をなるべく多く挙げてくださいという課題ではないため間違い。
4→言語流暢性障害である。言語流暢性課題には、①意味流暢性、②文字流暢性がある。①意味流暢性は、あるカテゴリーに属する単語をできるだけたくさん想起してもらう。例えば「くだもの」であれば、「りんご、なし、ぶどう・・・」といった具合である。②文字流暢性は、ある特定の文字、例えば「あ、い、う、え、お」のどれか一つを提示して、それから始まる単語をできるだけ多く述べてもらう。言語流暢性課題には長期記憶からの想起、すでに答えた言葉を一時的に記憶する作業記憶、不適切な言葉への抑制、作業への集中力の維持など広い範囲の前頭葉機能の動員が必要である。
5→BACS-J(統合失調症認知機能簡易評価尺度 日本版)で、ワーキングメモリーを評価することができる。検査方法は、聞いた数列を小さいほうから順に並べ替えてもらう。質問に関して、課題ができない理由「考えられない」、「言葉が出てこない」 と明確に述べているため不適当である。