19歳の女性。大学1年生。小学生の時より、水泳に秀でていて競技大会では常に優勝を競うほどであった。しかし、高校時代にスランプに陥り当時身長160cm、体重58kgであったが体重を落とせば記録が伸びると思い込み、ダイエットをしているうちに無月経になり、気づくと体重32kgになっていた。心配した母親が本人を説得し病院の精神科外来を受診したところ低栄養で危機的状況にあると医師が判断し精神科病棟への入院を勧めたが、病識のない本人は納得せず、母親の同意による医療保護入院となった。その後作業療法に参加するようになり、1週間が経過した。
患者に対する作業療法士の関わり方で適切なのはどれか。
1→症状が安定していない急性期から集団作業療法を行うと、摂食障害の患者は競争心が強い場合が多く無理をしてしまいがちとなり、症状が悪化しやすい。集団作業療法を勧めるのは回復期からがよい。
2→摂食障害の作業療法は、食べ物以外へ関心を向けるのがよい。食事の摂取を積極的に促す優先度は低い。
3→摂食障害の患者は、自己肯定感が低く、自信がないことが多い。そのため、現在取り組んでいることを認めるなど受容的な態度で接することが大事である。現在取り組めていることを認めるのは適切である。
4→摂食障害の患者は、自己肯定感が低く、自信がないことが多い。スランプについて深く聞くとさらに症状が悪化する場合がある。患者との信頼関係ができた後に行うのがよい。
5→摂食障害の患者は、自己肯定感が低く、自信がないことが多い。そのため、叱るとさらに症状が悪化する場合が多い。患者が食べ物以外に関心を向けて集中できる時間をもてるように、関わることが重要である。