1→反回神経は、声帯の動きを司る神経であり、麻痺すると嗄声や嚥下障害、誤嚥を起こしやすくなる。反回神経には、大動脈や食道、甲状腺、リンパ節などが隣接し、隣接する組織に物理的な異常(大動脈瘤、食道がん、甲状腺がん、肺がん等)が存在すると、反回神経麻痺を起こすことがある。
2→Raynaud現象(レイノー現象)とは、主に四肢末端にある小動脈が攣縮を生じることによって、末梢への血流が低下する状態のことである。寒冷刺激や精神的ストレスなどをきっかけに、血管攣縮が起きて血流低下することで、皮膚がチアノーゼを生じ、青紫色となる。
3→Pancoast腫瘍(パンコースト腫瘍)とは、肺尖部に出来る腫瘍のことである。進行すると症状として、上肢痛や痺れ、嗄声、ホルネル症候群(眼瞼下垂、縮瞳、無汗症)が現れる。
4→上大静脈症候群とは、上大静脈閉塞や外部からの圧迫によって血液の流れが滞留し、顔面、頭部、上肢等にうっ血や浮腫を起こすことである。他にも、頭痛、視力障害、眼球突出、意識障害など、様々な症状が生じる。
5→Lambert-Eaton 症候群(ランバート・イートン症候群)とは、自己免疫疾患であり、末梢神経と筋肉の接続部の障害である。症状は、易疲労性、全身の筋力低下、眼瞼下垂が生じる。