1→何かの体験によって不安が生じた場合、その体験を回避することによってかえって不安が悪化したり慢性化することがある。そのことから、不安の原因となる体験に段階的に触れることで、不安を消していく方法、エクスポージャー療法がPTSDの治療法として用いられる。外傷体験数ヶ月以降は、その体験について触れないようにすることは、不適切である。
2→外傷体験直後に、PTSDの原因となる体験の詳細を詳しく話してもらうと、不安を助長させて症状が悪化する恐れがあり、不適切である。予防のために体験を詳しく話してもらう必要はない。
3→外傷体験期に起こる一般的な反応について患者に説明することは、作業療法の対応として適切である。患者自身が、回復までの症状変化の過程の流れを知ることは大切である。
4→不安の原因となる体験に段階的に触れることで慣れさせ、不安を消していく方法、エクスポージャー療法がPTSDの治療法として用いられる。外傷体験の慣れを生じることは治療につながる。
5→PTSDは、約3ヶ月で自然回復が期待できるが、個人によっては症状が1年以上続き、慢性化する場合もある。PTSDは、治療が短期間で完結させることは確実ではないことから、不適切である。