39歳の女性。多発性硬化症。発症から4年が経過。寛解と再燃を繰り返している。MMTは両側の上肢・下肢共に4。軽度の両側視神経炎を伴い、疲労の訴えが多い。 この患者に対する作業療法で適切なのはどれか。
正解!
不正解 答え 4
1→陶芸で菊練りを行う優先度は低い。菊練りは全身の筋力を使う作業である。そのため寛解期には易疲労性に注意し、疲労しない程度の強度及び頻度で、筋力維持及び強化を行うことが適切である。
2→木工作業で椅子を作る優先度は低い。本症例は軽度の両側視神経炎を伴い、視力が悪い状態での木工作業は金槌や釘などを使用するのは危険性が高い。また、作業全体の上肢への負担も大きすぎる。
3→ビーズ細工でピアスを作る優先度は低い。本症例は軽度の両側視神経炎を伴っているためであり、視力や巧緻性・筋持久力を求めない作業が望ましい。
4→卓上編み機でマフラーを編む作業は、視力や巧緻性・筋持久力を求めない作業であるため。また、細かい作業が少なく休みながらの作業が可能である。
5→細かいタイルモザイクのコースターを作る優先度は低い。視力や巧緻性が必要な作業は、難しいと考えられる。