第57回作業療法士国家試験 午前3

1→短対立装具（Bennett型）は、正中神経麻痺（低位型）やC7頸髄損傷などで適応となる。母指を対立位に保持し、手関節を保持する装具である。適応できる装具ではない。

2→長対立装具（Rancho型）は、手関節駆動式把持スプリントともいい、正中神経麻痺（高位型）やC6レベルまで残存している脊髄損傷に対して用いるものである。設問の症状に対して適応できる装具である。

3→手関節駆動型把持装具（RIC型）は、C6の機能残存に適応で、手関節背屈運動により対立つまみを可能にする。手関節背屈によって示指・中指のＭＰ関節を他動的に屈曲させ、対立位にある母指との間で把持を行わせるものである。設問の症状に対して適応できる装具である。

4→Thomas型装具は、橈骨神経麻痺（下垂手）に対する上肢装具である。適応できる装具ではない。

5→ナックルベンダーは、尺骨神経麻痺（鷲手）に対する上肢装具である。適応できる装具ではない。