65歳の男性。右利き。左中大脳動脈領域の脳梗塞による右片麻痺。Brunnstrom法ステージは上肢、手指および下肢ともにⅤ。 この時の椅子座位での右上肢訓練プログラムとして正しいのはどれか。2つ選べ。(改)
正解!
不正解 答え 2・5
1→組んだ両手でテーブル上のボールを前方に転がすのは、上肢ステージⅣである。協調性のある分離運動が必要であるためである。非麻痺側上肢の介助下で、肩関節屈曲しながら、肘関節伸展・前腕回内・手関節背屈を促す練習である。
2→組んだ両手を挙上してペグを把持するのは、上肢・手指ステージⅤである。協調性のある分離運動が必要であるためである。肩関節屈曲・肘関節伸展・手指屈曲を保持した状態で、手の掌背屈でペグをつかむことができるのは、Ⅴ以上である。
3→上肢を下垂して手部で床上のボールを転がすのは、上肢ステージⅣである。
4→前方にあるペグを把持して抜くのは、上肢ステージⅣ以上の時に対象となり正解になるが、他の選択肢に優先度の高いプログラムがあるため不正解。
5→机にある輪をつまみあげるのは、上肢ステージⅤである。協調性のある分離運動が必要であるためである。輪をつまみあげる指尖つまみ動作が必要である。